いざ「ICL手術を受けたい!」と思っても、
手術を受けるまでに何をするの?
手術当日はどう過ごす?
など、実際どのような流れで行っていくのかわからず不安に思う人もいるのではないでしょうか。
ここでは、術前から手術当日に至るまで私が実際にやってきたことを詳しく紹介していきます。
※病院によって、検査の流れなど多少異なる場合があります。
はじめに|手術適応について
ICL手術は、レーシックではできない強度近視も手術が可能です。
レーシックにくらべて手術が受けられる人の幅は広がりますが、自分がそもそも適応なのかを事前に知っていくことが重要です。
ICL手術の適応条件(受けられる人)
1. 20歳〜45歳で視力が安定している人
- 成長が終わり、近視の進行が止まっていることが大切。
- 原則として、過去1年間で視力(屈折度数)が大きく変化していないことが望ましい。
- 45歳以上になると、白内障などの年齢に伴う目の疾患が出てくるため、上限は45歳くらいまで。
2. 強度近視や角膜が薄くてレーシックができない人
- ICLは角膜を削らないため、レーシックが不適応な人でも可能なケースがある。
- 近視が**-6.00D(ディオプター)以上**の「強度近視」の人に適している。
3. 角膜の形や厚さが正常範囲内の人
- ICL手術では角膜を削らないが、眼の構造的に問題がある場合は不適応。
4. 眼の病気がない健康な目
- 緑内障、白内障、網膜疾患などの眼病がある人は手術のリスクが高いため、適応外になることがある。
5. 妊娠・授乳中でない人
- ホルモンの影響で視力が変化することがあるため、適応にならない。
悩んでいたら無料説明会に参加する

私がICL手術を受けた眼科では、月に一度ICL手術の無料説明会を実施しています。
手術を受けるか迷っていた私も、ひとまず説明会に参加してみることに。
説明会では、手術を受けるまでの流れや手術中の実際の様子、メリット・デメリットに至るまで詳しく説明してもらいました。
不安なことはその場で直接医師に質問することができたので、不安が解消されて「ICL手術を受けよう」と決意することができました。
もし、無料説明会などを実施しているところがあれば、参加してみることをおすすめします。
術前検査
手術をするためには、手術の前にいくつかの検査を受けなければなりません。
自分の目がそもそもICLに適応しているかどうか、自分に合ったレンズはどんなものかを知るためです。
では、いつ・どんな検査をするのか、さっそく紹介していきます。
術前検査① コンタクト・メガネ装用下での検査

普段の見え方をチェックして、術後の見え方の参考にします。
この検査では、普段使っているコンタクトやメガネを装着したまま行います。
普段の視力がどのくらいあるのか把握し、術後はどの程度視力を上げていくかを先生と相談します。
この検査にかかる時間は2時間くらいです。
術前検査② 目の病気がないかチェック
この検査では、目の状態を正確に知るために、一定期間コンタクトを外しておく必要があります。(メガネはかけていてOK)
(ソフトレンズは検査の2週間前、ハードレンズは3週間前から外します。その間はメガネをかけて過ごしました)
あらゆる機械を使って目の検査をし、ICLが可能なのかを調べます。
瞳孔を開く点眼薬をつかって瞳孔を開き、眼底検査も行います。
瞳孔が正常に戻るまでに数時間かかり、目が見えにくくなるので車での来院は控える必要があります。
検査は全部で3時間ほどかかります。
術前検査③ ICLの度数を決めるための検査

ICLの度数を決めるための重要な検査です。
視力検査を念入りにおこないます。
レンズの度数を強めたり弱めたりして視力の反応をチェックします。
この検査も3時間くらいかかります。
術前最後の検査になるので、わからないことや不安なことはここでしっかり確認しておきましょう。

術前検査①〜③はそれぞれ別日におこないます。(普段からメガネの人は①②の検査を同日におこなうことができます)
手術当日
手術の準備


病院に行く前に自宅でシャワーを浴びていきました(術後はお風呂に入れないため)
術後に痛みが出ることがあるので、先に痛み止めを飲んでいきました。
予約した時間に、余裕をもって受付します。
荷物を預けて、マスク・指輪などもすべて外して髪を1つに縛ります。
術衣を渡されるので、私服の上から着ます。(私服は首がつまっていないもの)
そこまで準備ができたら、点眼薬をつけていきます。
点眼薬は、「瞳孔を広げるもの」→「抗菌薬」→「麻酔」の順に看護師さんが点眼してくれました。
そこまで終われば、あとは順番が来るのを待ちます。
手術室入室


点眼薬の効き目が出たところで、いよいよ手術室に入室です。
瞳孔が開いた状態なので、視界がやや見えにくく転倒のおそれがあるので、看護師さんが手をひいて案内してくれました。
手術台(といってもリクライニングの椅子みたいなもの)に乗り、術中の不安を和らげるための笑気麻酔1を吸いました。
(笑気麻酔は希望者のみ。病院によって扱っていないところもあるので要確認)
手術台の背もたれがゆっくりと倒れ、仰向けになります。
それから、目の部分がくり抜かれたドレープ(覆布)を顔にかけられます。
目が閉じないように目の上からテープが貼られ、さらに目が開いたままになるように器具で固定されます。



この瞬間が1番怖かった…!目が閉じられないので反射的に閉じたくなります。
このとき、目の前にある手術のライトがはっきり見えています。
追加で麻酔の点眼薬をさして、いよいよメスが入ります。
点眼薬により視界がまぶしく感じますが、遠くの方で先生がメスを持っているのは見えます。
目を2〜3ミリ切開し、(麻酔が効いているので、痛みは全く感じません。)角膜の間にICLレンズを入れる隙間をつくるためのゼリーが注入されます。
ゼリーが入ることで視界がぼんやりします。
先生から「ライトをよく見ていてください」と声がかかり、ICLのレンズが挿入されます。
レンズ挿入時も痛くありません。
挿入後、レンズを虹彩に合わせますが、この時にこめかみの奥が押されて痛いような違和感がありました。
でも我慢できるくらいです。
この時の視界は、遠くの方で先生が何かやってるな〜くらいで、恐怖心もとれてきました。
レンズがはまったら、目を水洗い→中に入れていたゼリーを抜く→また水洗い→瞳孔を閉じる点眼をさして終了です。
目を広げていた機械とテープが外されます。
(一気に恐怖心から脱する)
反対の目も同様の流れで行いました。



体感時間は片目3分ほどでした。思っていたより早いな〜という印象です。実際は両眼で15分ほどで終了しました。
- 笑気麻酔とは、「笑気ガス(亜酸化窒素 N₂O)」を使って行う吸入式の鎮静法です。
気分を落ち着かせ、不安や恐怖を軽減するために使われます。完全に眠るのではなく、意識はあるけどリラックスした状態になります。吸入をやめれば数分で効果が切れます。 ↩︎
手術終了後
手術が終わると、速やかに手術室から退出します。
視界がぼんやりしているので、看護師さんの手をかりながら手術台から降りて歩いて退出します。
すぐに背もたれのあるソファに座り、抗菌薬の点眼をさして保護ゴーグルをつけます。
頭痛や吐き気がなければそれで終了です。
私はこめかみの奥にすこし痛みがありましたが、軽いものだったのでそのまま終了となりました。
預けていた荷物を持って待合室まで自分で歩いて移動します。
術後はすこしぼやけていますが目は見えているので歩けます。
看護師さんから、術後の過ごし方や術後に使う点眼薬の使い方、次回の診察日を聞いて終了です。
術後の運転は禁忌なので、公共交通機関を利用するか誰かに送迎を頼んで帰宅します。
帰宅したら、目をつぶって横になり目を休ませましょう。
ムリに目を使うと術後の痛みや不快感がでる原因となってしまいます。
手術を受けるコツ
手術の間は、なるべく力を抜いていた方がスムーズにいきます。
私は恐怖心が強く、頭ではわかってはいてもどうしても力が入ってしまいました。
笑気麻酔を使ったことで、眠気が誘われて力を抜いて手術を受けることができました。
不安が強い人は、あらかじめ笑気麻酔など使えるか確認しておくと良いでしょう。
まとめ
ICL手術を考えている人は、まず自分がICL適応なのかを確認しましょう。
無料説明会などあれば、参加してみることをおすすめします。
術前検査は注意事項をしっかり守って受けることが、理想的な視力を手に入れるカギとなります。
手術当日は、体調をととのえてリラックスして受けましょう。
帰宅後はむりをしないで早めに寝るようにしましょう。



術前検査から手術が受けられるまでに2〜3ヶ月かかります。そのことも踏まえて手術日を計画できるといいですね。
ICL手術は、術後もいくつか検査があります。術後の検査の様子や見え方の変化は別の投稿で説明します。
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